耳鼻咽喉科

前置き

ちょっと海外に眼を向けてみましょう。Harvard大学医学部耳鼻咽喉科教室は、米国最大の学術耳鼻咽喉科施設として機能しています。最先端の前庭検査室、高圧酸素室を備えており、顔面神経障害、頭蓋底障害、小児気道障害、音声障害、睡眠障害、副鼻腔疾患に対する専門的治療や、モース顕微鏡手術(皮膚がん)、レーザーおよび再建手術を行っています。

一方、Johns Hopkins 医科大学耳鼻咽喉科は補聴器業界で革命を起こし、これまで以上に小型で効果的な全年齢層向けの新しい補聴器を登場させました。この補聴器の登場によって難聴による孤立が起こりづらい大変良い時代になりました。Johns Hopkins 医科大学耳鼻咽喉科部門は一般耳鼻咽喉科(ENT)、耳、鼻、喉、頭頸部部門に別れており、健康上の問題を経験している成人および小児の患者に、それぞれ適切な医療アクセスを提供しています。

当科では

さて、たしろ代謝内科クリニックの一端を担う当科では耳鼻咽喉科専用診療ユニットが無いユニ-クな診療治療体系を取っています。風邪や花粉症、鼻出血、中耳炎、めまい、アレルギー性鼻炎など、一般的な疾患の診療(プライマリケア)から、私が永年、自身が経験した特殊疾患、奇異な症候群、他科に跨がるウイルス性疾患などの治療を得意分野としています。

体内部からの機器として、ファイバ-スコ-プは極細で鼻から挿入する非侵襲的な機器を用意しており、鼓膜外耳道は元より上咽頭から喉頭,下咽頭より食道を経て胃入口部迄鮮明な動画を観ながら説明することができます。他にレントゲン機器に島津式画像調整装置を装備し、下咽頭、声帯、食道等の軟部組織から声門下、気管、顔面等の硬部組織等、写真撮影後にシャ-プ度、骨部、軟部について補正調節し、その部位を明瞭に描出し、ファイバ-所見の裏打ちをすることができます。聴力検査装置は補聴器専門技師と2人で検査機器を適時選択しながら、聴力改善に努めます。エコ-検査は専門技師が居て、意見の交換をすることができます。誤嚥部門は私の学位論文のテーマである輪状咽頭筋の動きを中心に観察し、嚥下の挙上期に問題があるかそうで無いかから診断治療を開始します。アレルギ-関係や急性炎症は良性疾患か悪性疾患かについて内科と相談しつつ診療を行います。

訴えられる症状は

当科を訪れる方の症状は耳の痛み、耳だれ、耳の詰まった感じ、耳鳴、聞こえが悪い、音が響く、言葉が聞き取りにくい、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、においがわからない、鼻血、頬の痛み・腫れ、のどの痛み、飲み込みにくい、飲み込むとむせる、口が開かない、口の中が腫れた、のどに何かある気がする、声がかれる、声が出しにくい、顔から首、頸にかけて腫れもの・できものができた(リンパ節の腫れなど)、めまい、ふらつき、目がつぶれない、口の中のものがこぼれる、顔が曲った、いびきをする、寝ている時に呼吸が止まるなど多彩です。

対象疾患

  • 1)プライマリケア疾患

    中耳炎、副鼻腔炎、アレルギ-性鼻炎、外耳炎、耳管狭窄症、肥厚性鼻炎、術後性頬部嚢胞、急性咽頭炎、急性扁桃炎、習慣性扁桃炎、扁桃肥大、機能性難聴、喉頭浮腫、急性声帯炎、急性喉頭蓋炎、咽喉頭異常感症、睡眠時無呼吸症候群、顔面・頸部疾患(正中頸嚢胞・側頸瘻、梨状窩瘻)、 鼻出血、 喉頭蓋嚢胞

  • 2)治療に時間が掛るもの

    良性発作性頭位めまい症、メニエール病、声帯の病気、耳管開放症、耳鳴症、突発性難聴、騒音性難聴、遺伝性難聴、嗅覚障害、扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍、 痙攣性発声障害、前庭神経炎、ベル麻痺、ラムゼイ・ハント症候群

  • 3)場合によっては手術になるもの

    耳硬化症、蝸牛からのリンパ漏、先天性耳瘻孔、低音障害型感音難聴、 喉頭肉芽腫、 喉頭白板症、喉頭血管腫、嚥下障害、ガマ腫、外リンパ瘻

  • 4)必ず手術か、それに準ずる加療になるもの

    聴神経腫瘍、頭頸部がん、唾液腺腫瘍、鼻副鼻腔腫瘍, 反回神経麻痺, 喉頭癌,喉頭奇形,上顎癌、舌癌、口腔底癌、上咽頭癌、中咽頭癌、下咽頭癌、 甲状腺癌、耳下腺癌、顎下腺癌、喉頭癌、頸部神経鞘腫

  • 5)手術以外の重量子線などを使うもの

    原発不明癌頸部転移

紹介をお願いする医療施設

当科ではお住まいになるべく近隣の病院に紹介させていただきます。
お任せの場合は、九州大学病院や福岡大学病院、およびそれらの先生方が活躍されている施設に紹介状を書き、受診される迄の診療をさせていただきます。

診療時間

診療時間
9:00-12:00
13:30-17:00
17:00-20:00

担当医:渡邉 宏

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