低炭水化物食と低脂肪食の有効性の比較

管理栄養士の真崎です。
これから食事に関する知見を不定期ですが、皆さんに紹介できればと思っています。
今回は低炭水化物食(LC, Low-Carbohydrate) VS 低脂肪食(LF, Low-Fat)についてです。

LC食、ロカボは健康に良いのか悪いのか、栄養の世界でもまだ意見が割れています。
一方で、LF食、脂肪をカットした食事も健康に良さそうですよね。
皆さんはどちらの方が良いと思いますか?

メタアナリシスという、複数の研究結果を合体させる解析方法があります。その方法を用いて22の研究、計1,400人についての結果をまとめたものが2022年に発表されています。ここではLC食は1日の炭水化物量を130g未満、もしくは総カロリーの26%未満とされています。結構厳しめです。

結果です。
まずは体重、3ー6ヵ月の間はLC食でよく低下していましたが、12ー24ヵ月ではLCとLFで差がありませんでした。
次に血糖ですが、血糖値自体はいずれの期間で見ても差がありません。
HbA1cという1ー2ヵ月の血糖の平均を反映した糖尿病の代表的なマーカーがあります。HbA1cで見ると3か月でのみLC食の勝利。しかし、6ー24ヵ月ではLCとLFで差がありませんでした。
論文には他血圧、コレステロール、肝臓、IL-6という炎症マーカーなど他のパラメーターについても詳しく書かれています。

結論としてはこの論文の筆者は短期から中期であればLC食を推奨してもよいではないかとしています。長期的(ここでは2年)な目で見るとLC食と、LF食に差はなく、どちらが良いとは言えませんでした。

短期的、たとえば半年間だけLC食にするというやり方が良いのかもしれませんね。

ちなみに私はLCでもLFでもなく、バランスのよい食事のまま、少しだけ量を減らして、しっかり運動をして太らないように気を付けています。

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